東洋医学的には　さかごの原因は主に四種あるといわれています。一つだけでなく　複合的な原因ですと治るまでに時間はかかりますので　なるべく早く受診してご自身とお腹の子のコンディションを良くしていきましょう。

東洋医学的に見ていきますと　冷えが大きな原因となっていることが半分以上です。冷えの自覚が無くても足を触って冷たく感じたり　変色しているようであれば冷えています。冷える原因は冷暖房や　体を冷やす食事　血流不良などが考えられます。

実際　当院でさかごの問い合わせが多いのは冬の終わり頃と夏および夏の終わりです。三月になりますと北海道はまだ寒いのにも関わらず　春の装いにする方が多く冷えてしまっています。夏は極端な冷房にさらされることが多く、またお盆を過ぎると朝晩寒いにも関わらず　まだ夏の装いを続けていたり裸足でいたりします。特に足首が冷えてますとさかごの治りも遅くなります。

血瘀(お)は　いわゆる血行不良です。特に下半身の血流が悪いとさかごになりやすく　戻りづらいです。多くは運動不足ですが　冷えも絡んできます。座りっぱなしのデスクワークや　つい近くのコンビニまで車を使うなどで　歩かなくなったり　　足を組んだり　骨盤を開くような座り方をしていたりなどです。また　むくみ(押しても皮膚が引っ込まないが　パーンとむくんだ感じ)がある方はマッサージなども有効です。　また　下半身だけでなく上半身の血流も良くするとより効果的です。また同居する家族の方の喫煙による副流煙などにも気をつけていただきたいものです。

瘀血(おけつ)はいわゆる血がドロドロ状態・固まりやすい状態　湿痰は体の水分が濃縮して全身を巡らなかったり　停滞している状態です。皮膚を押すと引っ込むようなむくみがあったり　水を飲んでも尿が出ずらかったり、　痰や鼻水、またはおりものが多かったり　さらさらとした汗がかけない　などです。

食事量が増えたり　味の濃いものや甘味を取ることが多い方など　食事が原因のことが多いです。急に体重増加をしないように運動なども併用していく必要があります。

東洋医学の概念として　体を構成する五臓六腑を「気」や「血」がめぐると考えています。この巡りが滞ったり　逆流したり　急激な変化を起こしたりすると病気を引き起こすと考えられています。これらは感情の動揺でも引き起こされます。胎児も「胎気」があり　母体の「血」や「気」の激しい上下の動きにあおられると考えるのです。「頭に血が上った(怒　興奮)」「血の凍る思いをした(恐怖)」「気落ちした(哀　悲)」「気にし過ぎる、気をもむ(焦燥感など)」「気が動転する(慌)」などです。

他にも感情を表す言葉はありますが「気分上々」「血が騒ぐ」など　ポジティブな言葉で表現されるものより　感情のネガティブなもの　または落差の激しさなどがさかごに影響されると考えられています。当院に治療にいらした方で　愛犬を亡くした　上の子供に怒鳴った、夫婦喧嘩をしたその頃にさかごになった　という方もいらっしゃいます。そして治療していくうえで　イライラや焦りや不安などがありますとさかごの治りが良くないパターンが多いのを施術していると実感しています。